大停電から見えてきたモノのデータの有用性

IoTチームの川畑です。9月6日 北海道胆振東部地震により被災された皆さまに謹んでお見舞い申し上げます。

去る9月6日の北海道胆振東部地震において、北海道全土に亘って大停電が発生したことは皆様ご存知の事だと思います。
弊社は札幌の北へ約10kmに位置する石狩市にデータセンターを構えているのですが、データセンター事業以外にも、石狩市様とIoT技術を軸とした防災や地域活性化に向けての包括協定*1を結び、取り組んでいます。
今回はその取り組みの中で地震・大停電が発生し、それによって得られた モノからの情報 が非常に興味深かった為、本ブログにて紹介しようと思います。

取り組みについて

事前情報として、弊社と石狩市様で取り組んでいる内容を簡単にご紹介します。
sakura.ioのLPWA版であるLoRaモジュールと超音波測距センサ(以後、水位計測器)を利用し、河川の水位データを集積・可視化する事で、大量降雨時の増水検出・避難所早期開設の役に立てるものです。
ひとまず取り組みは河川水位のみとなっていますが、やれることはセンサの数だけ存在し、温度・湿度など様々なデータを収集可能です。
水位計測器から送出されたLoRa電波は、LoRaゲートウェイ装置で受信され、更に上流のLTE回線を通じて弊社のプラットフォームに蓄積されます。

河川に設置している実際の写真です。センサー付きの子機は2分に1回測距し、LoRaで送信します。電力はリチウム1次電池を利用しており、電池入れ替え無しで1年程の連続稼働を見込んでいます。実際に設置したのは3月ですが、今のところは無停止で稼働中です。詳しい話をすると今回の本筋から外れてしまうため、この取り組みについては改めて別の記事でご紹介させて下さい。

求められる復電情報

例外無く弊社の石狩データセンターでも停電が発生し、非常用発電機による給電を行っていました。停電直後の発表によれば復旧には1週間以上を要するという絶望的な報道もさることながら、お客様はもちろんのこと社内からも復電情報を求める声が多数挙がりました。
世耕経産大臣がTwitterで発電所の再稼働や北電の復電情報を積極的に発信している姿は印象的で、たくさんの人がこれらのツイートに救われたと思います。


ですが、復電情報は地域レベルで見ると粒度が大きく、上記ツイートのようにおおよそは市単位であり、加えて更にその市町村の一部であるなど詳細な情報がありません。復電しても分単位でリアルタイムに情報を得る手段が無く、どうにか石狩の電力事情を知ることはできないかと考えていると、ふとLPWAの取り組みを思い出しました。

モノの声と携帯電話インフラの生命力

ここからは、実際のデータに基づく推察を交えてお話します。
LPWAの水位センサは、下図の通り石狩市北部に位置する浜益区において運用されており、6つの川にそれぞれ水位計測器とゲートウェイ装置が1台ずつ稼働しています。

川名 ゲートウェイ設置場所 給電方式
床丹川 屋外 鉛蓄電池(バッテリー)
幌川 室内 商用電源(100V)
茂生川 室内 商用電源(100V/非常用発電設備あり)
於札内川 室内 商用電源(100V)
毘砂別川 室内 商用電源(100V)
送毛川 室内 商用電源(100V)

表は地理的に北側から順に南下するように並べました。床丹川については鉛蓄電池による給電、それ以外は全て商用電源による給電です。床丹川も商用電源化する計画があるのですが、今回はむしろバッテリ運用によることでしか得られなかったデータもありました。
計測された水位データはsakura.ioプラットフォームを通じてインターネット上にあるサーバへ蓄積されたのち、Webアプリにより可視化されます。

まずは、地震発生直後のグラフをご覧ください。(水位計測器の筐体内温度グラフ)

複数のグラフが一斉に途切れているところが地震発生である3時7分を表しているのですが、1本だけ切れていない青色のグラフがあります。地震発生と同時に商用電源から給電しているゲートウェイ装置は全て止まってしまいましたが、青線が示すゲートウェイ装置は蓄電池から給電されており、その後も何時間か元気に動いていることが分かります。

少しだけ時間軸を進めたグラフがこちら。

地震発生から約8時間ほど時間を進めた所で、伸びていた青いグラフ(床丹川/バッテリー給電)が切れてしまいました。これは推察になってしまいますが、 最寄りの携帯電話基地局も地震直後に商用電源供給が停止したものの、附属の蓄電池設備で8時間は基地局の電力を賄っていたお陰で、ゲートウェイは通信できていたのではないか と考えています。
携帯電話設備やPHS設備は、電気通信事業法における事業電気通信設備規則(昭和60年郵政省令第30号)の第3条[適用範囲]及び第11条[停電対策]で自家発電設備や蓄電池など、これに類する停電対策を行うように定められているため、この基地局も対策がされていたのでしょう。
残念ながら他の河川についてはゲートウェイ装置が全て商用電源給電であったことから、復電まで通信が回復することはありませんでした。
水位計測器・ゲートウェイ装置ともにバッテリーで運用できていたからこそ、普段はひっそりと息を潜めている携帯電話インフラの、その生命力を垣間見ることができたのです。(そう考えると、「停電なう」とTwitterで呟けることも凄い事です)

復電の兆し

9/6 AM3:06に停電してから約16時間後、浜益南部の送毛川で動きが見られます。

驚く事に、9/6 PM19:10 突然送毛が復電しました。グラフにも描画されている通り、翌9/7のAM04:41に再度停電しましたが約10時間に亘って電力供給が行われたことが、グラフからも見て取れます。
北海道電力の電力系統図(110kV以下)によれば浜益地区は北江別系統に属するようです。系統図を見ると送毛変電所の奥に浜益変電所が構えており、この 送毛が一時的に復旧した という情報により浜益地区電力復旧の希望が見えてきます。

電力回復

ついに9/8 AM1:21頃、復電の合図かの如く浜益に設置している水位センサから同時刻で一斉にデータが届きます。商用電源から給電しているゲートウェイからデータが中継されており、当該地域において復電したことが伺えます。

同日9/8 PM14:05、当社のデータセンターも特別高圧の送電が復旧し、約60時間と長きにわたる非常用発電機の運転を終え、完全商用電源による電源供給を行うことができました。

振り返り

今までのイベント情報を時系列に並べて見てみましょう。

何時何分にデータを受信したか否か だけでここまでの情報を得ることができました。これこそ モノのつぶやき と言うに相応しく、LoRaやLTE等の無線通信、バッテリー&商用電源という電力供給方法、適度な地理的分散、更には他社が運用する設備など、複数の要素をいくつもの組み合わせで利用したことが功を奏し、本来の目的である防災だけではなくIoTが持つ潜在的な力が発揮されたのではないかと思います。
言ってしまえば、これらのゲートウェイをばら撒いて機器の電源状況を可視化すれば、設置場所が多ければ多いほど高精度・ピンポイントで停電情報が把握できるということを示しています。当社のsakura.ioは通信部分に専用モデムとLTE回線を提供しているため、通信状況の確認(基地局のダウン等)も同時に活用できるでしょう。今回は副次的効果として停電情報を得ることができましたが、このように実際に取得しているデータとは「異なる情報」が取得できる可能性は、他にもありそうです。
世界的に見ても飛び抜けて停電回数が少ない日本。IoTのチカラを利用して電力・通信事情を監視することだけが今回の解ではありませんが、高性能・高価なセンサーデバイスをいくつか用意して運用するより、安価で各々の性能は高くないけれども、それらを大量に設置し、データを収集・解析をすることで、前者より高精度かつ有用性の高い情報を得られることは間違いありません。

sakura.ioは、そんな方々も支えられるプラットフォームを目指しています。
長文にお付き合い頂き、ありがとうございました。

*1 北海道石狩市とさくらインターネット、IoTなどの情報技術を活用した地域活性化に関する包括連携協定を締結(弊社)
 石狩市とさくらインターネット株式会社による情報技術を活用した地域活性化に関する包括連携協定の締結について(石狩市様)

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【セキュアモバイルコネクト】SIMルート機能をリリースしました

IoTチームの川畑です。セキュアモバイルコネクトにて新機能をリリースしましたので、その概要から使い方・利用例をご紹介します。

SIMルートで実現できること

SIMルート機能では、SIMカードのICCID(固有識別番号)をNext-Hopとした静的IPルーティングができるようになりました。利用感覚はルータに静的IPルートを設定する事と同じように、CIDR表記の宛先ネットワークアドレス(e.g. 192.168.0.0/24)と、そのNext-HopになるSIMカードをコントロールパネル上から投入するだけで簡単に利用可能です。

使い所

昨今のLTEデバイスでは、EthernetやWiFi(IEEE802.11)の機能も持つような製品がリリースされ、携帯電話のみならず様々な場面でLTEネットワークを活用できるようになっています。

所謂M2MルータやIoTゲートウェイと呼ばれるこれらの製品は、特徴としてEthernet/LTE間のL3ルーティング機能が挙げられ、Ethernetポートに設定されたネットワークと、その先のLTEネットワークをNAPTを噛まずに直接接続可能です。一般的なポケットWiFiや携帯電話のテザリング機能でも、LTEデバイス自身の配下の端末をモバイルネットワークに接続することができますが、その多くはNAPTで実現されています。ここで問題なのは、そのLTEデバイス配下の端末にLTE外の通常ネットワークから直接アクセスできないことが挙げられるでしょう。

通常のインターネット専用MVNOと違い、我々のサービスはクラウドとモバイル端末を完全に閉域で相互接続できることにあります。インターネット専用MVNOではセキュリティ上懸念されていた LTEデバイスがPort LISTENしてサーバとして動作する ような構成が安全に取れるようになるのはもちろんの事、今回のSIMルート機能では更にその配下の端末がサーバとして動作しても安全に接続できるようになりました。

モバイルネットワークの利用形態

MNOやMVNOとの契約によって、利用可能な構成が全く異なります。弊社のセキュアモバイルコネクトを使った場合も含め、SIMが入っているデバイスへのアクセスを大きく4パータンにまとめてみました。(クリックで拡大)

パターン1: 通常のMNO/MVNO

一般的に契約可能なMNOやMVNOのLTEネットワークの構成です。LTEデバイスにはプライベートIPアドレスが割り当てられ、端末からインターネットにアクセスしようとすると2段でNAPTがかかります。通常のブラウジングのような動作には全く問題無い構成ですが、LTEデバイスやその配下の端末に直接アクセスしたい場合には不向きな構成です。

パターン2: グローバルIPオプションのついたMNO/MVNO

オプション料金を支払えば、グローバルIPアドレスがLTEデバイスに割り当てられるサービスです。直接グローバルIPアドレスが付くので、LTEデバイスがPort ForwardingやDMZに対応しているものであれば、配下の端末へのアクセスはある程度可能そうです。ですが、インターネットに直接晒されているため、直接DoS攻撃に遭うなど安全性に欠ける面が多く見られます。(DoSに遭ったとき、そのまま下り通信として計算された時には大変なことに…)

パターン3: 閉域網接続可能なMNO/MVNO

コンシューマ向けではなく、法人契約をターゲットにしたプランを打ち出しているMNOやMNVOが存在します。モバイル端末をお客様のネットワーク(データセンタやオフィス)まで直接閉域網で安全にデータ通信ができる仕組みで、インターネットからのリーチや他のお客様からの攻撃を受けることはありません。この場合ですと、 NAPTだけではなくL3 Routingできるデバイスでも使えるのでは? と思いがちですが、LTE網にデバイスをアタッチしたときに割り当てられるプライベートIPアドレスは、基本的に動的です。加えて、通常はパケットの宛先がLTEデバイスに付与したIPアドレスのときのみに通信が成立するようになっており、それ以外(ここではデバイス配下のネットワーク)の宛先のパケットは捨てられてしまいます。

パターン4: セキュアモバイルコネクト


弊社のサービスですが、上記3パターンの問題を解消しています。モバイルゲートウェイ(お客様のLTEデバイスを収容するアプライアンス)をキャリアと同じ感覚でお客様に操作して頂けるように作っており、端末に割り当てるIPアドレスをSIMカード毎に好きな値に固定できますし、インターネット接続も任意(デフォルトはOFF)に可能です。 今回リリースしたSIMルート機能についても、IPアドレスではなくICCIDをNext-Hopとすることで、端末(SIM)に割り当てるIPアドレスが変更されても、必ずそのSIMカードの先にStatic Routeが設定された状態が担保されます。

まとめ

SIMへのアクセスを観点に、簡単に表にまとめてみました

パターン メリット デメリット
パターン1 安価でキャリア選択肢が豊富 キャリア側でNAPTされる
SSH Reverse TunnelもしくはIPsecが必要
パターン2 安価でキャリア選択肢が豊富
デバイスに直接アクセス可能
インターネットからの攻撃に巻き込まれやすい
IPアドレスが変動する可能性が高い
パターン3 インターネットからの攻撃に巻き込まれない
デバイスに直接アクセス可能
IPアドレスが変動する可能性が高い
パターン4 IMSIとIPアドレスの1:1対応が可能
デバイスに直接アクセス可能
デバイスを超えてのルーティング設定が可能
特になし

最後に

今回リリースしたSIMルート機能の概要と、その使い方やモバイルネットワークの特徴・利用例をお伝えしました。SIMルートについては、その独自性について特許出願中です!本機能の具体的な設定方法については公式ドキュメントに掲載しておりますので、SIMルートドキュメントを御覧ください。今後とも、sakura.ioならびにセキュアモバイルコネクトを宜しくおねがいします!

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sakura.ioモジュールファームウェア”Version1.4.2″公開のお知らせ

sakura.ioモジュールのファームウェア開発を担当しています奥原です。
本日、sakura.ioモジュールファームウェアのVersion 1.4.2を公開しましたのでお知らせします。

Version 1.4.0から1.4.1が動作しているモジュールでSPIの推奨クロックである350kHzを超える設定で使用した際にパリティエラー等が発生し通信が不安定になっていました。
本バージョンでは1MHz以上のクロックで動作させた際のSPI通信の安定性が改善しました。

Version 1.4系でSPIをご利用されている場合は更新をお勧めいたします。

あわせてArduinoライブラリの更新を行いVersion 1.1.4になっておりますので更新をお勧めいたします。

sakura.ioをより便利により快適にご利用いただけるよう努めてまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

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通信量の可視化機能をリリースしました

こんにちは、 sakura.io のプラットフォーム開発を担当しています、上條です。

コントロールパネルのリニューアルによって、モジュールの通信量が分かりやすく表示されるようになりました。通信量を確認するページは、モジュールごと・アカウント全体の2種類用意されています。

アカウントの使用通信量

アカウント毎の通信量を確認するためには、ヘッダの アカウントの使用通信量 リンクをクリックします。 アカウントの使用通信量 のページでは、アカウントに登録されているモジュールの通信量を合算して確認することが出来ます。

モジュールの使用通信量

モジュールごとの通信量を確認するためには、モジュールが登録されているプロジェクトの詳細画面から、グラフボタンをクリックします。 モジュールの使用通信量 のページでは、月毎・日毎の通信量が確認できます。

最後に

今回のリリースによって、通信量・ポイントの消費がより直感的に分かるようになったのではないかと思います。
また、大量のモジュールをお使いのお客様は、APIをご利用いただくことで同様の情報が取得可能です。
今後とも、sakura.ioをよろしくおねがいします。

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GCPUG in Osaka で sakura.io と GCPの連携について発表しました

6/13(水) に行われた GCPUG in Osaka #7 で、 sakura.io と GCP の連携について発表してきました。

公開用資料は、 Speaker Deck に上がっています。

当日のDataflowのコードなどは、GitHub に置いてあります。

発表内容について

今回の発表では、 sakura.io の機能を使って、 GCP Pub/Subにデータを送信し、 Pub/Sub → Dataflow → BigQuery とデータを保存、Data Studio で可視化する、ということを行いました。
IoTをテーマに2つ発表があるということもあり、前半にサービス紹介を入れざるを得なかったことと、すでにDataflowなどを触っている方が多いという想定で資料を準備していたので、あまり細かなGCPのチュートリアルは入れていません。
今回、鯖江市と協力して行っている水位計測データを利用しました。デバイス側も開発・改善しつつのデータということもあり、プロダクション環境で扱うデータよりもはるかに除外値が多いのですが、実データ使ってDataflowが便利に使えることはお見せでき、連携した場合のイメージは何となく示すことができたと考えています。

最後に

今回、 Pub/Sub, Dataflow, BigQuery, Data Studio という4つを使ったのですが、他にもいくつか良く利用されるであろうソリューションがあります。
その1つがデータ分析のためのCloud MLです。
IoTでデータを収集する目的として、やはりデータを分析したい、というモチベーションがある場合が多く、今回Dataflowを中心に話すつもりではなく、Cloud MLを使ったデータ分析の話を中心に話すべく準備していました。
ただ、データの収集・保存の準備をしている中で、私自身が初めて実証実験のデータを見て、想定以上の異常データがあることに気づき前処理に時間を取られたということがあり、だったらこの知見をお話しておいた方が、参加者が(sakura.io に限らず、)IoTプロダクトを作るときに参考になるのでは、と思い、Dataflow を使った前処理のお話をさせていただきました。

また機会があれば、 sakura.io から Cloud MLまでの連携をする場合の紹介ができればと思います。

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sakura.io のコントロールパネルが新しくなりました

こんにちは、 sakura.io のプラットフォーム開発を担当しています、藤原です。
本投稿では、sakura.io コントロールパネルのリニューアルについてお知らせいたします。
以下が新しいコントロールパネルです。

何故リニューアルを行ったのか?

理由としては「表示が遅くなる場合があるから」 です。
旧コントロールパネルは、仮に特定のプロジェクトに 5万個モジュールなどの大量のデータが登録されていた場合に、全てのモジュールを取得するようになっておりました。

新コントロールパネルでは、同様の条件で 分割して モジュールの情報を返すように変更されました。
一般的に言われる「ページネーション」の適用になります。

ページネーションにより

  1. サーバサイド側の SQL の削減、オブジェクト生成
  2. クライアントサイドのオブジェクトの生成

が、削減され体感描画速度が向上しました。

ページネーションによる管理 API の利用方法

ページネーションの導入により、管理 API の v2 を今回開発しました。
もちろん、以前の 管理 API v1 は今後もご利用いただけます。
これから管理 API v2 の実際の利用方法について示します。
管理 API 呼び出しに際する API Token と API Secret の取得は、管理API 利用ガイド を参考にしてください。
今回はモジュールのリストを取得してみることにします。

管理 API v1

$ curl -XGET  --header 'Accept: application/json' --user '{api token}:{api secret}'   'https://api.sakura.io/v1/modules/'

このようなリクエストを送ると、下記のようなレスポンスデータが返却されます。

[
{
"id": "1",
"name": "",
"project": 1,
"is_online": false,
"serl_number": "*********",
"model": "test-model"
},
{
"id": "2",
"name": "",
"project": 1,
"is_online": false,
"serial_number": "*********",
"model": "test-model"
},
...
]

管理 API v2

次に、ページネーションを用いた場合のデータの取得方法について解説します。
変更点としては、下記になります。

  1. アクセスする URL
  2. cursor を用いてリクエストを送信

アクセスする URL

アクセスする URL は下記のように変更になります。

https://api.sakura.io/v1/modules/ => https://api.sakura.io/v2/modules/

cursor を用いてリクエストを送信

こちらは実例を交えながら後述します。
それでは実際にアクセスして情報を取得してみましょう。

$ curl -XGET  --header 'Accept: application/json' --user '{api token}:{api secret}'   'https://api.sakura.io/v2/modules/'

このとき、以下のような結果が表示されます。

{
"meta": {
"per_page": 100,
"links": {
"next": "https://api.sakura.io/v2/modules/?cursor=bbbbbbbbbb",
"previous": null
}
},
"results": [
{
"id": "1",
"name": "",
"project": 1,
"is_online": false,
"serial_number": "*********",
"model": "test-model"
},
...
]
}

このとき、 1 ~ 100件目が表示されました。
101 件目以降を表示したい場合には、 先程前述した 「cursor を用いてリクエストを送信」 を利用します。
レスポンスの next の URL にリクエストを投げます。

$ curl  -XGET --header 'Accept: application/json' --user '{token}:{secret}' "https://api .sakura.io/v2/modules/?cursor=bbbbbbbbbb"

実際に投げると、下記のようにレスポンスが帰ってきて、101 件目以降が表示されました。

{
"meta": {
"per_page": 100,
"links": {
"next": "https://api.sakura.io/v2/modules/?cursor=aaaaaaaaaaa",
"previous": "https://api.sakura.io/v2/modules/?evcursor=ccccccccc"
}
},
"results": [
{
"id": "101",
"name": "",
"project": 1,
"is_online": false,
"serial_number": "********",
"model": "test-model"
},
...
]
}

cursor を用いてリクエストを送信」を繰り返しますと、最終ページにたどり着きます。
最終的に next が null になると、最終ページとなります。
具体的には下記のようなレスポンスが帰ってきた場合です。

{
"meta": {
"per_page": 100,
"links": {
"next": null,
"previous": "https://api.sakura.io/v2/modules/?cursor=yyyyyyyyyyy"
}
},
"results": [
{
"id": "50000",
"name": "",
"project": 1,
"is_online": false,
"serial_number": "********",
"model": "test-model"
},
...
]
}

 

最後に

コントロールパネルのリニューアルとその背景について解説させていただきました。
今回のリニューアルにより、大量のモジュールやプロジェクトをご利用のお客様も安心してご利用いただけます。
今後とも sakura.io をよろしくお願いいたします。

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sakura.ioモジュール(LTE)の省電力機能

sakura.ioモジュールのファームウェア開発を担当しています奥原です。
5/7にリリースしましたファームウェアversion 1.4.0にて、実装予定機能となっていました『省電力管理機能』を追加いたしました。
既存の電力モードに『省電力管理機能』が加わり省電力機能の関係が少々複雑になりましたので、改めてsakura.ioモジュールの省電力機能についてご紹介いたします。
また、省電力機能を使用した際の実測値もご紹介いたします。

sakura.ioモジュールの電力モード

sakura.ioモジュールの電力モードは以下の図のようになります・
sakura.ioモジュール電源モード
sakura.ioモジュールには、ActiveモードとDeepSleepモードがあります。
ActiveモードとDeepSleepモードは外部のマイコンからWAKE_IN端子を制御することで切り替えます。

モード名 WAKE_IN端子 説明
Active Hi 動作状態です。
LTE経由でsakura.ioプラットフォームと接続します。
不意の切断があった場合を接続状態を維持するために自動的に再接続を行います。
データの送受信などモジュールの機能が使用できる状態です。
DeepSleep Lo 停止状態です。
消費電力は最小にするため、WAKE_IN端子の監視以外の機能を停止します。
sakura.ioプラットフォームとの接続が切断されていますので送受信は一切行えません。

さらにファームウェアのVersion 1.4.0ではSCM-LTE-01を対象にActiveモード時の待機消費電力を制御する省電力管理機能を追加しました。
省電力管理機能には

  • 省電力制御を行わない『省電力制御無効モード』
  • 無通信時にLTEモデムのスリープ機能を有効にする『自動スリープモード』

の2つのモードがあります。
モジュールの電源投入後は『省電力制御無効モード』になります。
追加された『省電力モード設定コマンド』でモードを選択します。

省電力モード名 設定値 説明
省電力機能無効 0x00 省電力制御を行いません。
従来のファームウェアと同等の振る舞いとなります。
オートスリープ 0x01 無通信時にLTEモデムをスリープさせます。

省電力機能の使い方

Arduino、python、mbedの各ライブラリに『省電力モード設定コマンド』と『省電力モード取得コマンド』を追加しました。

最新版のライブラリをご使用ください。
また、実例としてsakura.io評価基板で動作するmbedのサンプルプログラムを作成しました。
省電力機能をご使用の際のご参考になさってください。

消費電流の計測

SCM-LTE-01の電流計測
開発バージョンのsakura.io評価ボードを電流計測用に改造し、SCM-LTE-01に流れる電流を以下の機材で計測しました。

デジタルマルチメータ
KEYSIGHT 34465A
安定化電源
KIKUSUI PAK20-18A

計測の都合上、安定化電源のフィードバックを有効にしていません。
そのため、電源電圧の変化があり厳密な電流値とはなっていません。
参考値として見ていただければと思います。

DeepSleepモード

待機状態

平均電流は約10μAです。

Activeモード復帰から送信

実際の利用を想定して、DeepSleepモード→Activeモード→接続→データ送信→DeepSleepモードと遷移させたときの消費電流のグラフを以下に示します。
DeepSleepモードの電流グラフ
Activeモードに復帰してから128Byteのデータ送信を終えDeepSleepに入るまで約57秒かかっています。
この間の平均電流は約117.1mAです。
57秒のうち接続待ちが約55秒データ送信に約2秒かかっています。
Activeモードとは違い接続を維持していませんので、電源投入時と同様にLTE接続とsakura.ioプラットフォームへの接続の時間がかかります。

Activeモード(省電力制御無効)

電源投入から待機状態

モジュールの電源投入から待機状態で30分経過するまでの電流値のグラフです。
省電力制御無効モード30分待受
平均電流は71.5mA、最大電流は408.6mAです。
グラフの10分および20分周辺の消費電流の増加は、10分間隔でsakura.ioプラットフォームに送信している死活監視パケットの送信によるものです。
省電力制御無効 定常
死活監視パケット送信間の定常状態の平均電流は68.2mA、最大電流は119.0mAです。

送信

データ送信開始から定常状態に戻るまでのグラフです。
省電力管理無効 送信
約10.3秒かかっており、平均電流は131.8mA、最大電流は285.0mAです。

受信

受信開始から定常状態に戻るまでのグラフです。
省電力制御無効 受信
約10.4秒かかっており、平均電流は129.6mA、最大電流は366.2mAです。

Activeモード(オートスリープ)

電源投入から待機状態

モジュールの電源投入から待受状態で30分経過するまでの電流値のグラフです。
自動スリープモード30分待受
平均電流は14.1mA、最大電流は399.2mAでした。
オートスリープ 定常
死活監視パケット送信間の定常状態の平均電流は9.6mA、最大電流は95.0mA消費しています。

送信

送信開始から定常状態へ戻るまでのグラフです。
オートスリープ 送信
約11.2秒かかっており、平均電流は100.0mA、最大電流は375.3mAです。

受信

受信開始から定常状態へ戻るまでのグラフです。
自動スリープ 受信
約11.4秒かかっており、平均電流は106.1mA、最大電流は407.0mAです。

さいごに

sakura.ioのリリース時より、将来実装機能としていた『省電力管理機能』をお届けすることができました。
今後もより便利で使いやすいプラットフォームになるように機能追加、機能改善を続けて参りますのでよろしくお願いいたします。

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さくらインターネットのIoT事業について

■IoT関連2つのソリューションについて

こんにちは、さくらインターネットでIoT関連の事業を担当させて頂いている山口です。2018年2月からセキュアモバイルコネクトというサービスの提供を開始させていただいたのですが、一昨年からやらせていただいていたsakura.ioというサービスとの違いがわかりにくい、今後はどちらに力を入れていくのか?といったお声を頂くことがあったので、どのような事をさくらインターネットとしてやらせて頂いているのかについて、書かせていただきたいと思います。

さくらインターネットのIoT事業

■風が吹けば桶屋がもうかる?ってのをちゃんと知りたい

さくらインターネットがもともと何をしたかったのか?というと、データの関連性/相関性を世界でシェアできるそのためのプラットフォームを作りたいということになります。

風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざを聞いたことがあるかと思います。これは、可能性の低い因果関係を表すものですが、これから様々なモノコトのデータが情報になり、ネットワークで共有されAIやロボティクスによって活用される、情報中心の世の中になっていくと言われています。このような世界になってくると、どのようになるでしょうか?

さくらでは、IoTそのものでなにかができるということではなくて手段として位置づけています。まずは人々の生活の中からなんらか変化や活動量、変化量などのデータがIoTの領域の技術を活用され、ネットワークに上がってきます。そのデータがAIの領域の技術を使って何らかの情報になり、その情報をきっかけにしてロボティクスの領域の技術を使って生活に何らかのリアクション/アクションを起こし、またその変化を検出して・・・

という情報をキーにした世の中になっていくと考えています。

情報中心の世界
情報中心の世界

 

いままでは、風が吹いたことと、桶屋がもうかったことの情報がないまたは共有されていなかった状態だったのが、情報が取得され共有され関係性/相関性がわかってくるとどうでしょう?直接的に計算がしたりするものばかりでは無いと思いますが、なかなかにおもしろい世の中になってくるのではないでしょうか?

■モノ/コトをネットワークに繋げるためのプラットフォーム

さて、では情報中心の生活が来るとして、いまの状況で情報中心の生活の妨げになるものって何でしょうか?ちょっと皆さんの今のまわりのモノを見て頂きたのですが、電気が通っているものってどれだけありますか?

次に、それがデータを受け取り、ネットワークに送れるようになっているものはどれだけありますか?

今は情報化社会と言われていますが、そんな世の中の現在でさえつながっているものは、スマホ/PC/タブレット/TV位が大部分では無いでしょうか?

それ以外にもたくさんあるという方もいますが、やっぱり殆どはどこにもデータを残さず、モノコトのデータは消えていっているのがほとんどだと思います。なぜか?

僕らのまわりにある物は、必ず誰かの手によって作られていて、作られているということは、誰かの技術が使われています、実のところ電気製品の中身をつくる技術と、データを送ったり受け取ったりする技術、それを受け取って活用したりする技術というのは、まるで違う技術分野を必要とします。

IoTというものは、提供していく側からすると、今までは他の技術領域のもの、他の誰かがやっていたものをつなげていく事が必要で、これまではその壁は技術的にも、コスト的にも想像以上に高かったのです。電気製品を作る技術者にインターネットの向こう側むけにデータを投げる物を作れと言って、できる人は少数ですし、それを外部に作ってもらうとなると大変と、こういった事を踏まえて、当初さくらインターネットがはじめたのが、 sakura.io です。

これは、電気製品を作る技術者が普段使っている電気信号を、インターネットでやり取りをするシステムを作っている技術者がつかう、JSONというものと双方向に変換し、「つなぐ、ためる、れんけいする」という機能を、通信モジュールを含めて提供している極めてセキュアなプラットフォームです。

sakura.ioの仕組み

これによって、双方の技術者がいままの技術領域を大幅に拡張することなく、モノコトをネットワークにあげる事が可能になりました。

■セキュアモバイルコネクトが提供する通信

じゃぁそれで良いじゃんって感じになりそうですが、お客様から「これから作る製品は良いのだけれども、いままで作ってしまった製品に組み込めない」というお声や、「sakura.io のセキュアな通信の部分だけを使いたい」というお声を頂くことがありました。

実際何社かに伺った事をまとめると

  • 普段は殆ど通信をしていないがものすごく数が多い
  • 通信する時は高速に通信したい
  • セキュリティはさくらインターネットで守っておいて
  • あ、あとお金はあんまり払いたくない

という、なんとも提供側にはハードルの高いご要望があることがわかりました。これらの背景には、利用者側で電気信号とネットワークの壁をなんとか乗り越えたら、今度はセキュリティと通信コストの壁があったということかと思います。

現状SIMを使った製品というのが世の中に出てきていますが、通信部分についてはインターネットを経由するもので、そのセキュリティは使っている側が担保する、またはモノの中にパソコンで使っているようなセキュリティソフト等を入れて担保してもらうというものが殆どかと思います。

先日提供を開始した、さくらのセキュアモバイルコネクトは、sakura.io で実現していた、インターネットを経由せず、さくらのクラウドの内部ネットワークに、閉域網でつなげることができる通信部分だけを、皆さんに使えるようにしたというものと思っていただけるとわかりやすいかと思います。

こういったサービスは、今までもキャリアが提供されていましたが、初期コストや運用コストが極めて高いため、利用できるサービスは限定されていました。

セキュアモバイルコネクト

 

セキュアモバイルコネクトの価格については、SIM1枚の月額基本料金12円、最大1万枚まで登録できる利用者専用のクラウド内部ネットワークの価格が6,400円と極めて安価であり、コストの面からもセキュリティの面からも利用の裾野を広げることが出来たかと思います。

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sakura.io 評価ボードではじめるIoT開発

本記事は、sakura.ioの利用者で、電鍵とsakura.ioを組み合わせを試みて頂いたりしている、伊勢羽様からご寄稿頂いたものになります!
こういった記事は本当にありがたいので、「何か書いてみたい!」という方がおられましたら、ぜひご連絡ください〜
※本記事内で触って頂いている検証用ボードは、これからみなさまにご提供できるかなぁ〜どうかなと言う段階のものをテストして頂いたもので、開発中のものになります。ご提供に向けて進めておりますので少々お待ちください!

導入

とあるC++プログラマのつぶやき

“最近「IoT」という言葉が流行っていて、興味はあるけど調べてみたら見たことない基板や、やったことのない電子工作の話ばかりが出てくる。いったいどこから始めればいいのだろう・・・”

はい、そんなあなたにはsakura.io Evaluation Boardがおススメです!

はじめに

mbedベースの、C++言語でIoT開発が可能なsakura.io Evaluation Board(以下、評価ボード)のリリースに先駆けまして、mbed開発未経験ながらも評価ボードを初めて手にして開発環境構築からサンプルプログラム作成まで試用させていただきましたIseba’s Laboの伊勢羽です。趣味で電子工作とC++プログラミングをしている一般的なユーザーですが、今回評価ボードでの開発過程や考えた事、作ったものについてお話をしたいと思います。

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